はじめに

はじめに ●TITAN  ●音の世界 ●オンケン・スピーカーユニットのコンセプト

はじめに

4 VOIES

 オンケンのホーンスピーカーが、広く知られるようになったのは古い話ですが、当時最高の権威と言われた雑誌ラジオ技術のホーンスピーカー特集によってでした。

 1970年3・4月号に渡って、ジムランアルテック、などの内外30種のホーン型を集めて、物理特性および試聴の完全テストの結果、オンケンOM−455の初期モデルの500MT−16及びSC−500WOODホーンが、最高位に選ばれた事からでした。此の時点ではチタンを使った中音ドライバーは他に無く、オンケンのみがチタン振動板を搭載しておりました。

 今までのアルミ、ジュラルミン、振動板に比べ半分の厚さ23ミクロンで、最強の剛性を持った切れ味抜群、他を一歩も二歩も離したものでした。
 ユニットは測定を行った東芝中央研究所の 厨川 守 さんに、引き取られて参りました。以来お亡くなりになるまで、年に一度の年賀状を頂いておりました。

 此の1970年は発足して3年目にあたります、のちに無線と実験にDCアンプシリーズを執筆することとなる金田さんが、ラ技の記事を見て 「タバコや交通費いろいろ節約してスピーカーを買いに来た」とお尋ね頂いたのがはじまりでした。

 二度目にお見得になった時は、東京の友人に作ったというマルチアンプ用のDCアンプをお持ち頂き試聴させて頂きました。

 かつて耳にしたことのないDCアンプのマルチ駆動を体験した時は、オンケンユニットには「鬼に金棒」まさに市場のアンプが得られた喜びをかみしめました オンケンの試聴室用にウーハー及びスコーカー用A級−50W、トイータにA級−30Wを製作して頂く事になってパワートランスの用意を致しました。
 800VAカットコアの外鉄型 蟹トランスです。NEC−218−649のコンプリから繰り出される音色は、実になまなましくすばらしく感動致しました。
 DCアンプ以前のACアンプとの音の差ですから、その違いは大変なもので驚愕といった表現が適切だったかと思います。

 特に低域のウーハーの制御能力は出色で、どのアンプをもってしてもこれを驚愕することは出来ませんでした。

 又一方ではWE−300Bを代表する暖かい家庭的な音色を求める「派」も有って、音研スピーカーはそういった方々にも愛用されて参りました。 オーディオも「派」が異なれば同じものを使っても求める音も、意見も異なります。

 どちらがどうと言うわけでは有りませんが、スピーカーにはどのような鳴らし方をされても、対応出来る基本性能が要求されます。